長いものには巻かれろ?
今日は月曜日。プラスチックゴミ回収の日です。
まさかあのおばあちゃん、いねーよな、いつもよりちょっと早いし…。
なんて思いながらゴミステーションへ。
前方に見えるは、他人のゴミを自分の青い袋へせっせと詰め込む一老婆の姿。
婆「おはよう。ほれ、入れなさい、この(燃やせないゴミ用の青い)袋に。」
私「あれ?今日はプラスチックの日じゃないんですか?」
婆「そうよ。ほれ見なさい、みんな透明の袋に入れて。だらしないねぇ」
私「プラスチックのゴミって透明の袋に入れるんですよね」
婆「そうよ。」
――意味がわからない。
婆「でもね、この(青い)袋はお金出して買ってるんだから、これでも持って行ってくれるのよ」
婆「いいから早く入れなさい。なんでも年寄りの言うことはきくものなの」
私「いいですわかりました」
――この人には抵抗しても無駄なのである。
――でもまた回収してもらえないで残るのいやだなぁ。
婆「郷に入っては郷に従えって言うでしょ。いいから見てなさい。私の言うとおりだから」
――どうやら彼女のルールらしい。郷をかき乱してる気もするんだけど。
婆「この袋だってね、お金出してるんだから、回収してもらえないのがおかしいのよ。市役所に言ってあるんだから」
私「でも、今日は透明の袋の日だから、透明の袋でも持っていってもらえるんですよね?」
婆「もちろんそうよ。」
――じゃあいいんじゃん!!
婆「でも、いいからこっちに入れなさい。大丈夫。持っていってもらえるから。ほら、手伝って。長いものには巻かれろって言うでしょ。人生の先輩には従うべきよ」
今日は何のために早く出てきたかって、
早めに着いて仕事するつもりだったんですけど・・・。
意味もなく、というか婆の袋に詰めるために、
つまり「回収不可にするために」、ぎゅうぎゅうに
押し入れる係りを仰せつかった。
とにかく透明の袋で回収してもらえるところを
青い袋(有料)で出したいらしい。
(そんなこと市では認められてないから、
違反のゴミは回収してもらえないんだけど。)
そのためにおばあちゃんは大きい袋を購入し、
余裕をあけておいて、住民の『正しく出した』ゴミを
あえて詰め込んでいる。。。
その目的は全くわからないのだが、
多分説教したいんじゃないか??
ことわざを多用するあたりも、楽しんでいるみたい。
私は彼女にとって説教のいいカモなんだけど
認知症を少しでも食い止めるには
会話をすることだと思われるので
お役に立ててるのかしら。
ああ、それとね、木曜日のゴミ。
青い袋に入れられたのが回収されずに残ってました。
青い袋、たまるよ〜〜。ゴミ出しトラウマ。